真夏を元気に乗り切る水分補給マニュアル


真夏を元気に乗り切る水分補給マニュアル猛暑と熱帯夜が続き、じっとしているだけでも汗をかいてしまう真夏の時期。

元気に夏を過ごすためには水分補給が欠かせません。

 

最近は熱中症対策として水分補給を意識されている方も多いと思いますが、

冷たい飲み物を過度に飲みすぎたり、

クーラーで身体の芯まで冷やしてしまうと、

自律神経の働きが乱れて、いわゆる夏バテになってしまいますので、

水分補給の仕方にも注意が必要です。

 

今回は、水分補給の量、回数とタイミング、温度、種類の4つのポイントに注目し、

適切な水分補給の仕方をまとめてみました。

 

 

水分補給の効果について

 

そもそも、水分補給をするのは何のためなのか?

水分が不足すると、身体にどのようなことが起きるのでしょうか?

 

人間の身体のおよそ60%が水分でできています。

そして、汗や尿で水分を排出し、また新たに水分を補給して、

体内で水を循環させることで健康な身体を維持しているのです。

摂取した水分は、血液に混ざり、毛細血管を通って脳まで運ばれるとともに、

酸素や栄養素を、体の隅々の細胞へ届ける役割も果たしています。

 

つまり、水分が不足すると血液の粘性が増し、流れが悪くなり、

酸素や栄養素を細胞へ届ける働きを十分に果たせなくなることから、

身体の調子を壊してしまうということなのです。

 

たとえば、60%を占める体内の水分が2%減るだけで、喉が乾き始めます。

次に、3%減ると、ぼんやりしたり食欲も減少し始めます。

4%に至っては、顔が紅潮して体温も 上昇し、

気分もイライラする傾向が見られるようになります。

5%になればもはや危険な状態で、

頭痛がしてグッタリと身体が重くなり、意識障害を起こす可能性も。

 

こまめな水分補給がいかに大切なのかが解りますよね。

 

 

どのくらい水分補給するべきか

 

人間の体が1日に自然と排出する水分の量を合計すると、

約2.5リットルになると言われています。

 

汗などとして感じなくても皮膚や呼吸によって水分が失われている

不感蒸泄だけでも約1リットルの水分を排出しており、

尿や便による排出で約1.5リットルとされていますから、

汗をよくかく時期には、1日の排出量の約2.5リットルよりもさらに、

しっかりと水分を摂らなくてはいけないという事が言えます。

 

平均的な食事で約1リットルの水分を摂取できるとされていますので、

残りの約1.5リットル以上の水分を、飲料水として

意識的に摂取することが重要です。

 

水分補給については、摂取量と排出量のバランスを保つことが重要で、

補給する水分が多すぎてそのバランスが崩れることでも、さまざまな症状が現れます。

水分が不足すると、脱水症状やいわゆるエコノミークラス症候群の原因になることはよく知られていますが、

逆に水分を過剰に摂取した場合も、内臓に負担がかかり体がだるくなったり

消化不良を起こしたりすることがあります。

ですので、一度に大量の水を摂取するのではなく、

1回に飲む量は10分間に300mlまでを目安にして、

1日を通してこまめに定期的に飲むのが望ましいと言われています。

 

 

水分補給のタイミング

 

それでは、どのようなタイミングで、どれくらい水分補給をするのがよいのでしょうか。

 

適切なタイミングは「喉が乾いた時」と言いたい所ですが、

夏場などよく汗をかく暑い時期は「喉が乾く前」に水分補給をするのがより望ましいです。

 

1日の中で具体的に考えていくと、

●長時間を睡眠をとった後の起きぬけの1杯。

●朝食でも1杯。この時は、ミネラル等をたっぷり含んだスムージーなどもオススメです。

●昼食時、お茶などで食事とともに水分をとりましょう。

●仕事や家事等で体を動かした後の15時頃にも1杯。

●夕食時の1杯。ビールやお酒のまえに、まずはお水を1杯飲んでからにすると、食べ過ぎを防ぐ事もできますし食事の消化吸収も助けてくれます。

●お風呂に入る前後にも1杯飲むのを忘れずに。特にゆっくりお風呂に入る方は汗をかく分、しっかり水分補給をしましょう。

●寝る前にも1杯。夏は寝汗をかいてしまうので、睡眠中の脱水症状を防ぐためにも大切です。

 

以上1日の水分補給のタイミングは7回。

1回につき200mlとすると、約1.4リットルの水分補給をしていることになります。

とはいえ、あくまでも目安ですので、

状況に応じて水分補給の回数を増やしたり、

喉が乾きそうと思ったら、その都度水分を摂るようにしてください。

 

 

適切な水分補給の温度

 

また、水分はただ摂れば良いわけではなく水温も重要です。

 

熱中症対策のためには、

暑い環境でも体温調節ができるように身体を適応しさせる「暑熱順化」が重要です。

汗をかくと、体温の上昇が抑えられますから、汗をかける状態になることが暑熱順化の条件なのですが、

汗をかけるようになるには、なにより水分補給が欠かせません。

 

水分補給の際に温かい飲み物が良いのか、冷たい飲み物が良いのかは、

暑い場所に居るか、クーラーの効いた部屋に居るかなど、状況で変わります。

 

暑い場所に居て汗をかいているときや、外から帰ってきてすぐの場合、

身体への水分の吸収が早く、深部体温のクールダウンが効果的にできること、

また飲みやすさの観点から、温度が低いほうが適しています。

ただし、冷やし過ぎた水分は飲みにくいと感じたり、

胃に長く滞留してしまうだけでなく、なかには胃痙攣や腹痛などを起こすこともあり

結果的に体内への吸収が遅くなってしまいます。

ですので、5℃~15℃の水分を補給するのが最も適切と言われています。

 

通常、冷蔵庫は1~5℃に設定されているため、

長時間冷蔵庫に入れたままの飲み物だと少し冷えすぎてしまっています。

冷蔵庫から出してすぐ飲むのではなく、コップに注いで少し置いておくことで、

適温に調節してから飲むように意識してください。

 

クーラーの効いた部屋に居て、あまり汗をかいていないときは、

胃腸まで冷やしてしまわないために、温かい飲み物がおすすめです。

温かい飲み物は、胃から腸へ徐々に移動するため、胃腸にやさしいといえます。

 

胃腸が冷えてしまうと、胃液が薄まり、消化能力が落ちてしまいますので、

食欲も減退していくことになり、夏バテの原因になりかねません。

また、身体全体が冷えて基礎代謝が低くなると、 夏太りしやすくなってしまいます。

 

状況に応じて、温かい飲み物と冷たい飲み物を織り交ぜて、

効果的な水分補給をしてください。

 

 

水分補給に適切な飲み物

水分補給をする際の飲み物についても、

それぞれの飲み物の特徴を理解し、使い分けることで、

より効果的な水分補給が可能になります。

体温が高くなりがちな夏は、水分をたくさん補給する必要があるため、

日常的にはやはり水や麦茶、ほうじ茶などで水分補給するのがおすすめです。

特に麦茶は、大麦の成分に体幹の温度を効果的に冷やす働き(陰性)があるので、

身体がほてっているときの水分補給に適しています。

ただし、お茶でも、カフェインの多い緑茶やウーロン茶などは利尿作用が強く、

身体から排出される水分も増えてしまいますので、

多量に飲用するのは避けたほうが良いでしょう。

ですが、カフェインはどんなときでも避けたほうが良いということはなく、

クーラーの効いた部屋に一日中いて汗もほとんどかいていない場合や、

尿意の少ない場合には、むしろ温かいカフェイン入りの飲み物で身体をあたためて、

適度に水分の排出を促したほうが良いでしょう。

水分を摂り過ぎて体内の水分が数%でも増えると、

過剰な水を処理するために腎臓に負担がかかり、

体内の老廃物を処理しきれなくなってしまうため、

体がだるくなったり疲れやすくなったり、むくみを起こしたりしてしまう原因になります。

温かい紅茶やコーヒーなどで一息つきながら水分補給するのもおすすめですね。

特に紅茶は、カリウムをはじめとするミネラル分が含まれていて夏場の水分補給に適していますし、

しょうがを入れてジンジャーティーにすれば効果的に身体を温めることができます。

運動後や、大量に汗をかいた後は、

汗と一緒に失われた塩分などを補うため、

水やお茶よりスポーツドリンクの方が適しています。

血液の塩分濃度が不足した状態で水だけを飲むと、

塩分濃度がさらに低下してしまいますので、

塩分や糖分に加え必要なミネラル分も補給するようにしましょう。

もちろん、スポーツドリンクばかりで水分補給をすると、

大量に糖分を摂りすぎることになってしまいますので、

一日に摂取する限度量を意識して、水分補給に活用してください。

体内で糖分をエネルギーに変換するためには、ビタミンB1が必要不可欠なのですが、

大量に摂取した糖分のエネルギー変換のためにビタミンB1が消費されてしまい、

ビタミンB1が欠乏した状態になると、体内でエネルギーを作りにくくなり、

体がだるいなど、いわゆる夏バテ症状の原因になってしまいます。

スポーツドリンクを水で薄めたものを、一日何度かに分けて摂取するようにすると、

普通に水を飲むよりも、口当たりが飲みやすくなりますし、

体内のミネラルバランスを適切に保ちやすくなりますので、おすすめです。

以上のように、水分補給の量、回数とタイミング、温度、種類にまとめてみましたが、

参考になりましたでしょうか。

状況に応じてさまざまな飲み物で、適切な水分補給をすることで、

真夏の時期も元気に過ごしていただければと思います。